Bybit(バイビット)のレバレッジトークンを取引してみたいものの、どういうった金融商品か分からず手を出せていない方も多いのではないでしょうか。
そこで当ページでは、Bybitのレバレッジトークンの仕組みや手数料、メリットについて徹底解説していきます。
Bybit(バイビット)のレバレッジトークンとは
Bybitのレバレッジトークンとは、現物とデリバティブの中間にあたるもので特定の仮想通貨価格に対してレバレッジがかけられた金融商品です。
従来の証券会社で例えるのであれば、レバレッジETFやダブルインバース、レバナスに近い仕組みとなっています。
レバレッジトークンは無期限契約のバスケットで構成されており、各仮想通貨の値動きに応じて変動する仕組みとなっています。
例えば下図のように$BTCが5%上昇すると$BTC3L($BTCに3倍のロングレバレッジがかけられているトークン)は15%上昇し、反対に$BTC3Sは15%下落します。
レバレッジトークンとデリバティブ取引の違い
レバレッジトークンとデリバティブ取引の違いは下記の通りです。
レバレッジトークン | デリバティブ取引 | |
証拠金 | 不要 | 必要 |
レバレッジの倍率 | 2倍〜4倍に収まるように自動調節 | 自分で設定 |
強制決済 | 限りなくゼロ | あり |
取引の種類 | 現物取引 | デリバティブ取引 |
適している相場 | 一方向に強く動く相場 | ボラティリティの高い相場 |
リスク選好度 | 中 | 高 |
デリバティブ取引については、Bybit(バイビット)レバレッジ取引のやり方を参考にしてください。
Bybit(バイビット)のレバレッジトークンのメリット
レバレッジトークンのメリットは下記の2つです。
- 強制決済リスクがない
- 証拠金やローンが不要
強制決済リスクがない
レバレッジトークンはデリバティブ取引が原資産で構成されていますが、金融商品上では現物として扱われるため価格変動での強制決済リスクがありません。
通常、レバレッジがかかっている取引には借入が必要不可欠であるため一定の損失が発生するタイミングで強制的に精算が行われてしまいます。
レバレッジ3倍でロングポジションを保有した場合、価格が33%下落したタイミングで強制決済が行われます
証拠金やローンが不要
通常レバレッジ取引を行うためには、証拠金を担保に借入を行う必要がありますがレバレッジトークンでは現物として簡単かつシンプルに取引することができます。
そのため、実際のレバレッジ取引とは環境は異なるもののリスク管理を理解する上での予行練習として利用することも可能です。
Bybit(バイビット)のレバレッジトークンを購入するタイミング
レバレッジトークンは下記2つのポイントで購入・保有すると効率よく利益を得ることができます。
- 短期保有を想定している
- 相場のトレンドが定まっている時
短期保有を想定している
レバレッジトークンではリバランスが採用されているため長期的な保有には向いておらず、短期保有を想定している場合には購入に適しています。
リバランスとは、目標となるレバレッジを維持するために原資産のポジションを増減させる仕組みです。
例えば、BTC3Lでは目標レバレッジが2〜4倍の範囲で設定されているため価格変動に応じて範囲外となった場合は3倍に寄せるために自動的にトリガーされます。
具体的には、相場の上昇した場合は利益が増加することに伴い元本も増加するため適用レバレッジが低下していきます。そうした場合、目標レバレッジまで戻そうとピラミッティング方式で自動的にポジションが追加されていきます。
相場のトレンドが定まっている時
レバレッジトークンは、相場が乱高下している状況では定期的なリバランスが行われるため購入価格に戻ってきた場合であっても損失が発生してしまう可能性があります。
そのため、レバレッジトークンを購入する場合には上昇・下落トレンドが定まっているときに行うことで効率よく利益を得ることができます。
なお、相場の急変動時にはリバランスが間に合わず資産がゼロになってしまう場合もあり得るので必ずしも精算リスクが無いと油断することは禁物です。
Bybit(バイビット)で取引できるレバレッジトークン
Bybitのレバレッジトークンは上昇時に利益が発生する通貨を「○L」、下落時に利益が発生する通貨を「○S」と設定されています。(○内に記載される数値は設定レバレッジ数)
2024年6月時点、下記12種類のレバレッジトークンが取り扱われています。
BTC3L | BTC3S |
ETH3L | ETH3S |
現物・デリバティブで取引することができる取扱通貨は、Bybit(バイビット)の取扱通貨を参考にしてみてください。
Bybit(バイビット)レバレッジトークンの手数料
Bybitのレバレッジトークンでは、売買時に発生する取引手数料と償還時に発生する償還手数料、毎日9時に発生する管理手数料があります。
取引手数料 | 管理手数料 | 償還手数料 |
0.1% | 0.005% | 0.05 |
Bybit(バイビット)レバレッジトークンの取引方法
レバレッジトークンの取引方法では次の2通りが用意されています。
- 購入と売却
- 購入と償還
購入と償還はAPI取引にのみ対応しているため、ここでは一般的な取引方法である購入と売却の手順を紹介します。
レバレッジトークンの取引方法は次のとおりです。
レバレッジトークンページへ
取引するレバレッジトークンを選択
取引したいレバレッジトークンを選択し「取引する」をクリックします
注文画面の確認
注文画面の各項目について説明しているので下記を参考に確認を行ってください
項目 | 説明 |
買い・売り | 購入する場合は「買い」 売却する場合は「売り」を選択します |
指値・成行・利食/損切 | 注文を板に並べる場合には「指値」 板の注文にぶつける場合には「成行」 利益確定または損切設定をする場合には「利食/損切」 |
利用可能残高 | 取引に利用できる資産残高が表示されます |
注文価格 | 注文価格を設定します |
数量 | 数量を設定します (成行の場合には注文価格に応じて自動で決定されます) |
スライダー | 利用可能残高の何%を利用するか設定します |
注文価額 | 注文時の価格を設定します |
注文を実行
注文画面を確認したら「買う」または「売る」をクリックし注文を実行します
Bybit(バイビット)のレバレッジトークンのデメリット
Bybitのレバレッジトークンのデメリットとしては下記2つがあります。
- 保有できる価額に上限がある
- 上場廃止になる場合がある
保有できる価額に上限がある
Bybitの各レバレッジトークンには保有価額の上限が下記の通り設定されています。
レバレッジトークン名 | 保有価額上限 |
BTC3L、BTC3S、ETH3L、BTC3S | 10,000USDT |
また、市場の状況によって保有できる価格上限は常に変動しているため最新の情報は、レバレッジトークンの保有価格上限一覧を参考にしてください。
上場廃止になる場合がある
Bybitのレバレッジトークンは流動性などの理由から突如として上場廃止とななってしまう場合があります。
上場廃止となった場合には、保有資産が自動的に時価換算でUSDTに変換されてしまうため含み損の場合にはデメリットが大きくなってしまいます。
2024年4月には14種類、5月には7種類、6月には4種類ものレバレッジトークンが上場廃止となっています。
Bybit(バイビット)のレバレッジトークンに関するよくある質問
Bybitのレバレッジトークンにはロスカット(強制決済)リスクはありますか?
Bybitのレバレッジトークンは原則、ロスカットされることはありません。
相場の急変動に伴い、リバランスが間に合わなかった場合に限りロスカットされる仕組みとなっていますが現時点ではそのような事態になったことはありません。
順資産価値(NAV)とは何ですか?
純資産価値(NAV)とは、レバレッジトークンの価値のことを指します。
Bybitのレバレッジトークンは長期保有に適していますか?
Bybitのレバレッジトークンは相場のトレンドが定まっている時に優位性を発揮します。
そのため、大きなトレンドが発生している場合には長期保有することもありであると言えますが管理手数料などを考慮すると短期向きと言えるでしょう。
Bybitのレバレッジトークンは出金することができますか?
Bybitのレバレッジトークンは出金することはできません。
Bybitの5xとはなんですか?
5xとはレバレッジ5倍がかけられている状態です。
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